PROJECT

TOPプロジェクトニセコ町連携事例紹介・イオンディライト

連携事例

ニセコ町連携事例紹介・イオンディライト

ニセコ町との連携事業を通じ、地域課題の解決と持続可能なまちづくりに貢献。施設管理の知見とデジタル技術を活かした取り組みを進めるイオンディライト株式会社の須藤さん(左)とアルティさん(右)にお話を伺いました。

日本・アジアで展開するファシリティマネジメント企業

イオンディライト株式会社は、日本だけでなく中国やASEAN地域でも、施設やその周辺環境に関するさまざまな課題解決に取り組んでいるファシリティマネジメント企業グループです。商業施設の管理運営を中心に、オフィスやホテル、医療・福祉施設、学校施設など、幅広い分野の施設でサービスを展開しています。

設備管理や清掃、警備といった日常的な運営支援に加え、改修工事や資材調達、自動販売機の運営、エネルギー管理、BCP(事業継続計画)の支援など、施設運営に関わる機能をまとめて提供できる点が大きな特徴といいます。近年はICTやデータを活用した省人化や省エネルギー化、環境に配慮した施設運営にも力を入れており、グループ全体で2万人を超える従業員とともに、日本やアジア各地でサービスを提供する企業グループへと成長してきました。

環境価値創造の経営理念

イオンディライトが大切にしているのは、お客様や地域社会の環境価値を創造し続けるという考え方です。安全・安心はもちろん、清潔さや快適さ、環境負荷の低減など、施設とその周辺環境に関わるさまざまな価値を提供していくことを目指していると話します。

社名の「ディライト」には、喜びや楽しさを人々に届けたいという想いが込められており、今後もこの理念を普遍の価値観として大切にしながら、環境への配慮や地域との共生を重視し、地域の皆さんと共に価値を生み出す取り組みを進めていく考えです。

また、創業前に発生した大規模火災をきっかけに、施設管理や防火の重要性が強く意識されるようになったそうです。そうした時代背景の中で、「安全・安心を最優先する」という考え方が事業の原点となり、創業時から大切にされてきた「安全・安心」への想いは、現在も経営の根幹としてしっかりと受け継がれています。

新聞記事がきっかけとなったニセコ町との出会い

ニセコ町との関わりは、新聞に掲載された「ニセコラボ。(開催レポートはこちら)」の募集記事を見て参加したことがきっかけでした。実際に町を訪れ、先進的なまちづくりや官民連携による課題解決の姿勢に触れる中で、社会貢献と事業展開の両面から連携を検討するようになったといいます。

特に、単なる協賛や支援にとどまらず、「実証を通じて一緒に考え、形にしていく」という姿勢に強い共感を覚えたそうです。実際にプロジェクトの検討を進める中で、町職員の皆さんと現場目線で意見交換を重ねながら、課題を具体的な形に落とし込んでいくプロセスが印象的でした。机上の検討だけでなく、実行を前提とした議論ができる点に、ニセコ町ならではの姿勢を感じたと話します。職員の皆さんが気さくに声をかけてくれたことも、率直な意見交換ができる環境の大きな支えとなったそうです。

実証を通じて進むニセコ町との取り組み

現在、ニセコ町との連携の中で進められている取り組みは、地域課題の解決に直結する実証的なものが中心です。アンヌプリトイレでは、温度・人感センサーと施設管理アプリを導入し、利用状況の見える化や清掃頻度の最適化を検証しています。必要なタイミングで維持管理を行うことで、現場の負担を減らしながら、快適な利用環境を保つことを目指しています。

また、地域住民や町内企業を対象とした清掃講習会を開催し、清掃の基礎知識や技術、基本的なマナーを共有しました。こうした取り組みを通じて、地域全体で清掃に対する意識を高めていくことにもつなげていきたいと考えています。

さらに、株式会社タイミーとの連携により、QRコードから求人登録ができる自動販売機の設置も検討しています。ニセコでしか手に入らないミネラルウォーターの販売と人材確保を結びつけ、「飲む」だけで終わらず「働くきっかけ」を生み出す、新しい地域連携のかたちとして、取り組みが進められています。

連携を通じて見えてきた地域の課題

連携を進める中で、ニセコ地域の人手不足の深刻さを実感したといいます。仕事の需要はあるものの、住宅不足により働き手を確保できない状況があり、住む場所の確保が人材確保の大きな課題となっています。

また、公共施設ならではの視点や地域特性を踏まえた運営の重要性を改めて認識したとも話します。リゾート地特有の課題やニーズへの理解が深まり、新たな取り組みを進めるきっかけにもなりました。これまで培ってきた施設管理の知見やノウハウが、公共分野においても十分に活かせる可能性があるという、新たな気づきにつながりました。

距離の近さと実行力

ニセコ町との連携の中で特に印象的だったのは、職員との距離の近さだといいます。担当者同士で率直な意見交換ができるため、実証や取り組みを円滑に進められている点が大きな魅力です。

企業を委託先ではなくパートナーとして位置づけ、共に考え、試し、改善していく関係性が築けていることが、官民連携の実効性を高めていると感じています。その結果、外から見ていた以上に、柔軟性と実行力を兼ね備えた自治体であるという認識に変わりました。

実証フィールドとしてのニセコ町の可能性

ニセコ町・ニセコエリアは、国際性や季節変動の大きさといった地域特性を持ち、施設管理や人手不足、エネルギー管理などの課題が表れやすい環境であると話します。こうした特性は新たな取り組みを検証できる「実証フィールド」として高く評価しています。ここで得られた知見は、他地域への展開にもつながる可能性があり、課題解決型の官民連携モデルを先行して形にできるエリアだと感じています。

ニセコモデルの展開へ

今後は、IoTやデータを活用したスマートな施設管理をさらに進め、省人化や省エネルギーの推進、環境への配慮、防災・減災の視点を含めた持続可能な施設運営の実現を目指しています。ニセコ町との連携を通じて、これからの公共施設運営の新しい形を、実際の取り組みを通して具体化していきたいと考えています。将来的には、ニセコ町での実証で得られた知見を、官民連携の好事例として他地域にも広げていくことを目標にしています。

ニセコハートラボ・オフィシャルパートナー制度への期待

今後は、実証事例や成果を分かりやすく整理し、外部に発信していく仕組みがさらに強化されることで、新たな企業の参画や次の連携につながっていくのではないかと期待を寄せています。

また、官民連携を持続的に広げていくためには、事業や実証を支える人材が安心して住み、働ける環境づくりも重要であり、住宅確保や生活基盤に関する議論や連携が、本制度を通じて広がっていくことを期待しています。

官民連携のかたち

イオンディライト株式会社との連携は、企業の技術と自治体の課題を結びつけ、実証を通じて解決策を共に創り上げる官民連携の一つのモデルといえます。ニセコ町は、企業とともに課題解決に取り組む実証フィールドとしての価値を高めながら、持続可能で暮らしやすいまちづくりを進めていきます。

イオンディライト株式会社WEBサイト:https://www.aeondelight.co.jp/

 

CONTACT US

お問い合わせはこちらから